オリジナルBL小説を扱ってます。
メインはLiebeシリーズ(不良×平凡)サブでCuadradoシリーズ(生徒会長×お調子者と親友たちの4角関係)も。pixivで漫画連載してます。更新情報はツイッターでどうぞ。
ぼんやりとした闇の中。
顔を上げると、いつになく余裕の無い顔があった。
普段憎たらしいくらいになんでもやってのけてしまうくせにと小さく笑ってしまうと、不機嫌そうに眉がつりあがった。
それも一瞬のことで、すぐに余裕がなくなったのはオレのほうだった。
主導権は今や完全に、目の前の人間に握られている。
激しくなる動きに声帯を震わすそれが女の子のようで、恥ずかしくなって指を噛んで耐えようとした。
しかしすぐにそれを取られてしまい、シーツの上に縫い付けられて。
声を聞かせろなんて、低音で耳元に囁かれる。
その声にどれだけオレが弱いかなんて、全部知ってやっているのだから、タチが悪い。
思い切り睨み返そうと思ったのに、涙が浮かんでいる状態ではまるで意味が無くて。
寧ろさらに煽っただけだと知ったのは、目尻の雫を舐め取られたあとだ。
急にラストスパートをかけられ、身体が魚のように跳ねる。
もはや言葉になんてならない。
呼吸をするので精一杯で、背中に必死にしがみ付く。
最後の瞬間、オレは叫ぶように紡いでいた。
「翼…っ」
大切な親友。
そして――オレを掻き抱く、その男の名前を。
顔を上げると、いつになく余裕の無い顔があった。
普段憎たらしいくらいになんでもやってのけてしまうくせにと小さく笑ってしまうと、不機嫌そうに眉がつりあがった。
それも一瞬のことで、すぐに余裕がなくなったのはオレのほうだった。
主導権は今や完全に、目の前の人間に握られている。
激しくなる動きに声帯を震わすそれが女の子のようで、恥ずかしくなって指を噛んで耐えようとした。
しかしすぐにそれを取られてしまい、シーツの上に縫い付けられて。
声を聞かせろなんて、低音で耳元に囁かれる。
その声にどれだけオレが弱いかなんて、全部知ってやっているのだから、タチが悪い。
思い切り睨み返そうと思ったのに、涙が浮かんでいる状態ではまるで意味が無くて。
寧ろさらに煽っただけだと知ったのは、目尻の雫を舐め取られたあとだ。
急にラストスパートをかけられ、身体が魚のように跳ねる。
もはや言葉になんてならない。
呼吸をするので精一杯で、背中に必死にしがみ付く。
最後の瞬間、オレは叫ぶように紡いでいた。
「翼…っ」
大切な親友。
そして――オレを掻き抱く、その男の名前を。
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