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  <title>Gemini+</title>
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  <description>オリジナルBL小説を扱ってます。
メインはLiebeシリーズ（不良×平凡）サブでCuadradoシリーズ（生徒会長×お調子者と親友たちの４角関係）も。pixivで漫画連載してます。更新情報はツイッターでどうぞ。</description>
  <lastBuildDate>Mon, 30 Dec 2013 17:09:40 GMT</lastBuildDate>
  <language>ja</language>
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    <item>
    <title>初夏の嵐（6）</title>
    <description>
    <![CDATA[「「真っ」」<br />
<br />
オレと優士の声が見事にハモった。<br />
真は愛用しているノートパソコンを片手で操作しながら、オレ達の隣に立つ。<br />
<br />
「名前は湊。今はサラリーマンですが、学生時代は人気モデルでした」<br />
「へえ&hellip;」<br />
肩越しに画面を覗き込むと、モデル時代だろう画像が映っていた。<br />
体型も華奢ではなく引き締まった長身で、涼やかな流し目は色気たっぷりだ。<br />
確かにこの容姿は数多くの女性をノックダウンしたに違いない。<br />
<br />
「あのルックスで頭脳明晰、そして人当たりもいい&hellip;文句なく男女どちらからでも好かれる人物ですね」<br />
「ってなんでお前がそんなことまで知ってんの？」<br />
<br />
真に言ったところで効果はないが、一応突っ込んでおく。<br />
こいつに掛かればプライバシーなんてあってないようなものだ。おお怖。<br />
<br />
しかし直クンとは全然似ていない。<br />
兄弟と言われなければ、オレみたいに間違えることだろう。<br />
<br />
<br />
「&hellip;が、ここで重要な点がひとつ」<br />
案の定人の質問をさらりとスルーした真が、眼鏡のブリッジを上げる。<br />
<br />
「彼は弟の直くん至上主義。&hellip;唯一執着している存在といってもいいでしょうね」<br />
「あーナルホドねー」<br />
「まあ、確かに彼は可愛いからねえ」<br />
<br />
それは遠くから見ていても伝わってくる。<br />
車のボンネットを開け、荷物を仕舞おうとしている直クンを手伝う兄さんは終始にこにこと嬉しそうだ。<br />
<br />
「&hellip;って、ちょい待ち！」<br />
<br />
そこでオレはひとつ、重大なことに気付いてしまう。<br />
「なあ真、篤也って兄さんのこと知ってんの？」<br />
「いえ、知らないと思いますよ。お兄さんは高校卒業後すぐにアメリカへ行ってますし&hellip;」<br />
「うわー&hellip;それじゃあバッタリ会ったりしたらヤバイじゃん！」<br />
<br />
直クン至上主義の兄さんと、直クン命の篤也。<br />
同じものが大好きだからって、仲良くなるとは限らない。<br />
寧ろその分反発も大きくなるのが世の常というもので&hellip;<br />
<br />
（それに自分の知らない間に弟くんに恋人が出来たなんて知ったら&hellip;大変なことになりそう）<br />
<br />
ぶるり、と震えながらアイスの最後の一口を放りこんだところで、思案顔だった優士がぽつ、と呟いた。<br />
<br />
「あれ？そういえば今日篤也、直くんに会いに行くって&hellip;」<br />
「&hellip;&hellip;」<br />
<br />
<br />
「え？」<br /><br /><a href="http://liebe.yamatoblog.net/liebe%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA/%E5%88%9D%E5%A4%8F%E3%81%AE%E5%B5%90%EF%BC%886%EF%BC%89" target="_blank">＊More…＊</a>]]>
    </description>
    <category>Liebeシリーズ</category>
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    <pubDate>Sun, 01 Dec 2013 15:43:43 GMT</pubDate>
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  </item>
    <item>
    <title>初夏の嵐（5）</title>
    <description>
    <![CDATA[「に、兄さん、兄さんってば」<br />
<br />
オレはずるずると引きずられながら、後ろを気にしつつ声を掛けた。<br />
<br />
「いいの？ファンの人達にあんな&hellip;オレなら平気だからさ」<br />
「――平気じゃない」<br />
<br />
辞めたとは言っても、兄のこれまでの人気に傷をつけるようなことはしたくない。<br />
そう思って心配していると、すぐさま返された。<br />
くるり、と振り返るその顔は、悔しさを滲ませていた。<br />
<br />
「オレは！直をよく知らないくせに直を悪く言う奴が、一番許せないんだよ&hellip;！」<br />
「兄さん&hellip;」<br />
「だってそうだろ？直はこんなに可愛くて優しくて素直で&hellip;！」<br />
ぐぐ、と拳に力を籠めるサマは、さながら選挙演説でもしているかのような熱の入り方だ。<br />
放って置いたらエンドレスなんじゃないかというくらいにオレのことを褒めちぎり、そして最後にはっきりと言い放った。<br />
<br />
「自慢の弟なんだからな！」<br />
「&hellip;&hellip;。&hellip;ぷっ」<br />
<br />
こっちが恥ずかしくなるくらいに断言されて、思わず噴出してしまった。<br />
兄さんが言うほど、よく出来た弟なんかじゃない。<br />
だけど&hellip;完璧な兄と比べられてばかりのオレが腐らないでいられたのも、こうしてその兄自身が認めてくれているからなんだって、改めて思えて。<br />
<br />
オレはいつの間にかさっきまでの悲しさなんて綺麗に吹き飛んでいて、笑いながら兄さんを見上げた。<br />
<br />
「&hellip;ありがと兄さん、オレの代わりに怒ってくれて&hellip;実は、嬉しかったよ」<br />
「&hellip;直&hellip;」<br />
<br />
兄さんもオレの顔を見て怒りがすっと抜け落ちたようだ。<br />
眉根を下げて、困ったように笑った。<br />
<br />
<br />
「あーもう、どうしてこんなに可愛いんだっ！！」<br />
「わっ！？」<br />
<br />
と思ったのも束の間、いきなり抱きつかれる。<br />
身長差があるせいで視界が埋まるし、なによりかなり苦しい。<br />
<br />
（しかもここスーパーの中だから&hellip;！！）<br />
<br />
<br />
周囲から悲鳴やらざわつきが起こっているのは&hellip;&hellip;もう全部聞こえないことにしたい。<br />
<br />
<br /><br /><a href="http://liebe.yamatoblog.net/liebe%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA/%E5%88%9D%E5%A4%8F%E3%81%AE%E5%B5%90%EF%BC%885%EF%BC%89" target="_blank">＊More…＊</a>]]>
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    <category>Liebeシリーズ</category>
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    <pubDate>Sat, 12 Oct 2013 17:21:07 GMT</pubDate>
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  </item>
    <item>
    <title>【お知らせ】コメント欄について。</title>
    <description>
    <![CDATA[<p>各記事のコメント欄に迷惑コメント？のようなものが続いているので暫くコメント欄を記入できないようにします。<br />
もしなにかコメント等ありましたら、拍手にてお知らせくださいー。<br />
<br />
</p>]]>
    </description>
    <category>お返事・連絡など</category>
    <link>http://liebe.yamatoblog.net/%E3%81%8A%E8%BF%94%E4%BA%8B%E3%83%BB%E9%80%A3%E7%B5%A1%E3%81%AA%E3%81%A9/%E6%9A%AB%E3%81%8F%E3%80%82</link>
    <pubDate>Wed, 09 Oct 2013 14:47:40 GMT</pubDate>
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  </item>
    <item>
    <title>fragile （51）　Side: 翼　最終回</title>
    <description>
    <![CDATA[「とりあえず殴らせろ」<br />
「は？」<br />
<br />
放たれた意味を呑み込む前に、強烈な右ストレートが飛んで来た。<br />
<br />
<br />
夏休み前、最後の仕事のために集まった生徒会室。<br />
<br />
そこで、聖人と付き合うことになったと巧に改めて宣言した。<br />
聖人から既に断わったとは聞いていたが、オレからもライバルに何かしら報告しないといけないと思ったからだ。<br />
&hellip;まあそんなのは建前で、実質牽制の意味があったのだが。<br />
<br />
そんなオレからの言葉を受けて、巧が取った行動はひとつ。<br />
あらん限りの力で、吹っ飛ばしてくれたのだった。<br />
<br />
流石フェンシングで突きをする手だ。<br />
軌道が全く見えなかった。<br />
<br />
があん、という派手な音と共に身体が机に強く打ち付けられる。<br />
強かに腰をぶつけて、熱くなってる頬と同時に痛みを覚えた。<br />
遅れて口内にじんわりと染みるのは、鉄分の味。<br />
<br />
「ってえ&hellip;っ、いきなり何すんだよ！」<br />
「八つ当たりだ」<br />
「はあっ！？」<br />
今度こそ素っ頓狂な声が出た。<br />
表情も変えずにそんなに堂々と、理由にもなってないことを言われてもリアクションに困る。<br />
（というか、納得できるか！！）<br />
<br />
<br />
「なんだそれ&hellip;っ！」<br />
「――まあ、強いて言うなら失恋の痛みという訳だ」<br />
「っ&hellip;」<br />
さらりと続けられ、ぐ、と詰まった。<br />
こちらに向けられた瞳には確かに苛立ちが混じっている。<br />
<br />
巧はオレを殴りつけた右手をぷらぷらと振った。どうやら向こうも痛かったようだ。<br />
「&hellip;それと、今まで聖人を泣かせてきた罰だ」<br />
「&hellip;&hellip;」<br />
<br />
それを言われると何も反論出来ない。<br />
確かにオレの優柔不断さから聖人に辛い想いをさせてきたのだから。<br />
「&hellip;もう、泣かすなよ」<br />
「ああ&hellip;分かってる」<br />
（&hellip;痛いほどにな）<br />
<br />
本来、自分のしたことと巧の心情ならば一発で済まなかったところだ。<br />
巧からの有難い忠告だと思うことにして、オレは立ち上がった。<br /><br /><a href="http://liebe.yamatoblog.net/cuadrado%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA/fragile%20%EF%BC%8851%EF%BC%89%E3%80%80side-%20%E7%BF%BC" target="_blank">＊More…＊</a>]]>
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    <category>Cuadradoシリーズ</category>
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    <pubDate>Mon, 16 Sep 2013 11:14:51 GMT</pubDate>
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  </item>
    <item>
    <title>fragile （50）　Side: 俊＆巧</title>
    <description>
    <![CDATA[<p>Side:俊<br />
<br />
<br />
物音ひとつしない教室。<br />
取り残された僕の脳内には、ひとつの言葉がリフレインしていた。<br />
<br />
『俊のことは、大事な友達だと思ってる』<br />
<br />
言いながら浮かべた、完璧なまでの綺麗な笑顔。<br />
それだけを置いて、彼は駆けていってしまった。<br />
この世界の誰よりも大事な――彼の心を動かす、唯一無二のひとのもとへ。<br />
<br />
<br />
「&hellip;酷いな」<br />
<br />
暫くして、やっとそれだけ呟けた。<br />
ぽつんと小さな影だけが落ちる床を見たら落ちてしまうから、ぐっと天井を見上げた。<br />
<br />
最後まで、彼は皆のよく知っている堂本翼のままだった。<br />
優しくて落ち度なんてひとつもない、絵に描いたような理想の王子様。<br />
<br />
そして――同じくらいに、残酷なひと。<br />
<br />
<br />
「まあ&hellip;自業自得、かな」<br />
あはは、と渇いた笑いを溢しながら、胸にずっと抱いていた教科書とノートを持つ手に力を籠める。<br />
今日こそは聖人くんを捕まえるんだと、放課後残るという彼に付き合ったのは僕の我侭だった。<br />
明らかに困ったような翼に気付いていながら、それまで勉強を教えて欲しいと無理を言った。<br />
<br />
そして、擦った拍子にゴミが入ったらしく目を傷めた僕に、翼は屈んで診てくれて。<br />
まるでキスをしてるみたい、なんて浮かれていたら――彼が、来たのだ。<br />
<br />
<br />
「&hellip;好き&hellip;」<br />
<br />
ぽつりと告げるのは、行き先を喪った僕の心。<br />
<br />
「好き&hellip;なんだよ&hellip;翼」<br />
<br />
もう誰も居ない。誰も聞いていない。<br />
こんな状況でやっと言葉になるなんて、我ながら可哀想だな、なんて笑ってしまう。<br />
<br />
彼は、伝えることさえ、許してはくれなかった。<br />
<br />
<br />
こうなることは判っていたのに。<br />
これで傷つくのはお門違いだと、理解しているのに。<br />
<br />
暫く嗚咽は止まらず、僕は蹲りながら感情の波をやり過ごすしかなかった。<br />
<br />
<br />
夜は、もうそこまで来ていた。<br />
<br />
</p><br /><br /><a href="http://liebe.yamatoblog.net/cuadrado%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA/fragile%20%EF%BC%8850%EF%BC%89%E3%80%80side-%20%E4%BF%8A%EF%BC%86%E5%B7%A7" target="_blank">＊More…＊</a>]]>
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    <category>Cuadradoシリーズ</category>
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    <pubDate>Sun, 08 Sep 2013 06:58:40 GMT</pubDate>
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  </item>
    <item>
    <title>fragile （49）　Side: 聖人</title>
    <description>
    <![CDATA[<p>形のよい唇が、そっと離れる。<br />
熱と感触だけが残って、今のが現実だとオレに教えていた。<br />
<br />
（い、ま&hellip;&hellip;）<br />
<br />
確かに触れた、それ。<br />
<br />
彼を見返すと、今度は目の際に降りてきた。<br />
何度も慈しむように色んな箇所に口付けられて、くらくらする。<br />
<br />
キス、されている。<br />
翼に。<br />
<br />
<br />
鈍い思考回路がやっと繋がって、耳までが熱くなる。<br />
嫌とかそんな感情は一切湧かなくて――寧ろぞくぞくと、快感に背中が痺れた。<br />
<br />
「&hellip;つば&hellip;さ&hellip;」<br />
「聖人&hellip;お願いだ、オレを選んでくれ」<br />
「&hellip;え&hellip;」<br />
「巧じゃなくて&hellip;オレを&hellip;」<br />
「&hellip;&hellip;」<br />
<br />
まるで祈るような響きだった。<br />
オレの指をそっと握り、黒檀の瞳を向ける。<br />
<br />
（&hellip;これ&hellip;朝にベッドから落ちて目が醒めたり&hellip;しないかな&hellip;）<br />
<br />
それをぼんやり見つめながら、思わず真剣に考えてしまった。<br />
だって、どう転んでも叶うことはないと&hellip;&hellip;先程まではあんなに絶念のなかにいたというのに。<br />
今では、その相手がこうしてオレを恋うている、なんて。<br />
<br />
「&hellip;うん&hellip;」<br />
「&hellip;聖人」<br />
しっかりと頷いて、彼の手に己のそれを重ねた。<br />
<br />
<br />
オレ達は、凄く凄く遠回りをしていたのかもしれない。<br />
一杯苦しんで、悲しんで、嫌な気分にもなって。<br />
でも、やっぱりこの人しかいないんだと、はっきり判ったから。<br />
<br />
この痛みも全て丸ごと――彼を想った証なのだと、今なら胸を張って言える。<br />
<br />
<br />
「オレも、好き&hellip;翼のこと&hellip;愛してるよ」<br />
「&hellip;&hellip;ありがとな&hellip;」<br />
<br />
それは初めて見る、翼の顔だった。<br />
心の底から笑って、泣いていた。<br />
<br />
</p><br /><br /><a href="http://liebe.yamatoblog.net/cuadrado%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA/fragile%20%EF%BC%8848%EF%BC%89%E3%80%80side-%20%E8%81%96%E4%BA%BA" target="_blank">＊More…＊</a>]]>
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    <category>Cuadradoシリーズ</category>
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    <pubDate>Sat, 07 Sep 2013 17:29:26 GMT</pubDate>
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  </item>
    <item>
    <title>fragile （48）　Side: 翼</title>
    <description>
    <![CDATA[<p>「&hellip;ごめんな」<br />
<br />
オレ達の姿を見た聖人が、笑みを浮かべてそう呟いた。<br />
同時に涙が頬を伝う。<br />
<br />
<br />
この日、オレは聖人ともう一度きちんと話がしたくて、あいつを待っていた。<br />
すぐに部活に行ってしまったから鞄は既になかったが、病院の診察券だけは残っていた。<br />
次の通院が今日だと言っていたから、きっと戻ってくるはずだ。<br />
<br />
待ち構えていたとしても、ここ数日のあいつのことだ。拒絶されるかもしれない。<br />
それも仕方ないことだ。<br />
だが、オレはまだ本当の気持ちを伝えていないから。<br />
せめて――同じ土俵に上がらないうちから諦めることだけは、やめようと決めた。<br />
<br />
その結果、あいつが巧の手を取ろうとも。<br />
<br />
<br />
だが、オレを見た聖人の反応は、想像のどれとも異なっていた。<br />
その表情に驚いたのも束の間、あいつはオレの言葉も待たずに駆け出した。<br />
<br />
何が起こっているのかさっぱり解らない。<br />
だが聖人の泣いた顔なんて中学生のとき以来で、どんな言葉をぶつけられるよりも衝撃が大きかった。<br />
<br />
「聖人っ！」<br />
<br />
ここで逃がしてしまったら、もう二度と彼は戻ってこない。<br />
それだけは確かで、オレは反射的に走り出そうと急いだ。<br />
<br />
「待って！！」<br />
<br />
そんなオレの背中に叫んだのは、勿論残っていた彼だ。<br />
<br />
「翼&hellip;行かないで」<br />
「&hellip;&hellip;俊&hellip;？」<br />
<br />
切なげに名前を呼ばれて、のろのろと振り返る。<br />
いやな予感がした。<br />
オレを見つめる目。<br />
何度も見たことがある、色。<br />
<br />
（&hellip;&hellip;ああ&hellip;）<br />
<br />
どこか諦めにも似た、気分になる。<br />
そうか。彼も、そうだったのか。<br />
<br />
オレ達は皆不器用で、どこまでも平行線を生きている。<br />
<br />
<br />
「僕&hellip;」<br />
<br />
俊が息を吸う。<br />
シャツをぎゅっと握りしめる小さな手は震えていた。<br />
頼りなく揺れる草原の花のような儚さに、目を細める。<br />
<br />
けれど、それを救うことは――自分には、出来ない。<br />
<br />
<br />
「&hellip;俊のことは」<br />
<br />
小さく、出来る限りそっと口を開く。<br />
ぴくりと震えた彼の大きな瞳が、不安げにこちらを見上げた。<br />
<br />
<br />
「俊のことは、大事な友達だと思ってる」<br />
<br />
言い終わると同時に、背中を向けた。<br />
たったひとつ、その細い影ががらんとした教室に伸びていた。<br />
<br />
<br />
</p><br /><br /><a href="http://liebe.yamatoblog.net/cuadrado%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA/fragile%20%EF%BC%8848%EF%BC%89%E3%80%80side-%20%E7%BF%BC" target="_blank">＊More…＊</a>]]>
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    <category>Cuadradoシリーズ</category>
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    <pubDate>Sat, 07 Sep 2013 16:48:29 GMT</pubDate>
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  </item>
    <item>
    <title>fragile （47）　Side: 聖人</title>
    <description>
    <![CDATA[これ以上、翼の人生にとってお荷物になりたくなかった。<br />
だから依存しないと決めたのは、離れようと決めたのは――二人にとって最良の選択だった。<br />
<br />
それなのに、心は軋むような痛みを訴え続ける。<br />
<br />
たったひとりの傍にいないだけで、ぽっかりと大きな穴が空いたような喪失感。<br />
それだけ自分が寄り掛かりすぎていたのだと言われているようで、同時に苦しくもあるのだけれど。<br />
<br />
（&hellip;オレって最低だな）<br />
<br />
巧は、こんなオレを受け入れてくれると言った。<br />
返事すらまともにしていないというのに、彼は手を差し伸べてくれている。<br />
いつまでもこのままでいい訳はない。<br />
けれど、オレはずるずると曖昧なままでやり過ごしている。<br />
<br />
簡単なことだ。<br />
巧の手を取ればいい。<br />
<br />
同じような気持ちを抱けるかはまだ判らないけれど――彼の傍にいれば、これ以上傷つくことはない。<br />
<br />
<br />
（&hellip;本当、最低だ&hellip;）<br />
<br />
まるで逃げ道のように考えている自分に嫌気が差して、朝を迎えたベッドの中で酷く暗鬱とした気分になった。<br />
<br />
<br />
<br />
静かな廊下を、怪我した左足を庇いながら歩く。<br />
<br />
体育館で午後練を見ていたオレだが、今日は病院に顔を出さないといけないことを思い出した。<br />
さっさと行けとシバっちに追い出され渋々と下駄箱まで行ったはいいが、財布に入れたはずの診察券が見つからなかった。<br />
となると考えられるのは昼飯のときに財布を出した机の中だろう。<br />
オレは仕方なく、教室まで戻る羽目になった。<br />
<br />
しかし、怪我をしてみて通常の生活がどんなに楽だったかと思い知る。<br />
体育館から教室までがこんなに遠かったなんて。<br />
オレは休憩を挟みつつ、いつもなら数段飛ばしの階段をゆっくりと上っていた。<br />
<br />
<br />
結局、今日も一日翼とまともに話すこともないまま終わった。<br />
怪我を理由に隣に居ればまた甘えてしまいそうで、近くにいないように心がけていた。<br />
翼もオレがいないことで余計な気を回さなくて済むのだろう。<br />
俊に向けて微笑んでいる顔が穏やかで、オレといるときとは大違いだった。<br />
<br />
（&hellip;これで、いいんだよな）<br />
<br />
あの二人の姿を見ると、どうしてもモヤモヤした気分になる。<br />
友人に嫉妬するなんてやっぱり面倒くさい奴だなと自己嫌悪は酷くなるばかりで、なるべく視界に入れないようにしていた。<br />
<br />
でも、それでも気持ちは落ち込む一方だ。<br /><br /><a href="http://liebe.yamatoblog.net/cuadrado%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA/fragile%20%EF%BC%8847%EF%BC%89%E3%80%80side-%20%E8%81%96%E4%BA%BA" target="_blank">＊More…＊</a>]]>
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    <category>Cuadradoシリーズ</category>
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    <pubDate>Sat, 07 Sep 2013 15:27:08 GMT</pubDate>
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    <item>
    <title>fragile （46）　Side: 翼</title>
    <description>
    <![CDATA[親しげに笑い合う二人を見たとき。<br />
何故何にも気付かなかったのだろうと、己の浅はかさに眩暈さえした。<br />
<br />
運命は、とっくに動き始めていたのだ。<br />
<br />
<br />
「実行委員への指示はこれで決定していいんだな」<br />
「ああ」<br />
紙を捲る手を止めずに頷けば、巧が隣にいた役員へ指示を出す。<br />
休み明けの文化祭の準備の為に慌しくなってきているせいで、ここ数日は遅くまで残るようになっていた。<br />
<br />
「&hellip;もうこんな時間か」<br />
オレは眼鏡を外して目の疲れを指で解しながら、三人となっていた部屋を見渡す。<br />
そして巧の横で書類を整理していた女子生徒に、声を掛けた。<br />
<br />
「橋本さん。これが終わったら、君はもう終りでいいから」<br />
「え&hellip;でも&hellip;」<br />
「もう残ってるのは大した量じゃないから。有難う」<br />
おずおずと戸惑った様子だった彼女は、オレがにこりと微笑むと頬を染めた。<br />
<br />
いつだったか、彼女がオレに好意を寄せているからここに入ったのだと噂で聞いた。<br />
だからやたらと仕事を買って出てくれているのかと、生徒会の活動に熱心だと喜んでいた自分が少々馬鹿らしくもなったものだ。<br />
<br />
「それじゃあ&hellip;お先に失礼します」<br />
名残惜しそうに何度もこちらを見ながら、女子生徒が扉を閉める。<br />
残ったのはオレと副生徒会長のみで、暫くは紙の擦れる音だけが響いていた。<br />
<br />
<br />
<br />
「話したいことがあるんだろう？」<br />
<br />
どれくらい、そうしていただろうか。<br />
不意に、確信を持った調子で巧が尋ねてきた。<br />
<br />
<br />
遂に、バランスを崩すつもりらしい。<br />
それはまるで――中世の騎士よろしく、手袋を投げつけられた瞬間だった。<br />
<br />
<br />
<br />
「&hellip;どういうつもりなんだ」<br />
<br />
なるべく冷静に呟いた筈だったが、語尾が憤怒のせいで揺れていた。<br />
巧はまとめていた書類から顔を上げると、眉一つ動かさず返してきた。<br />
<br />
<br />
「何がだ。お前にしては珍しく要領を得ないな」<br />
「とぼけてんじゃねえよ。決まってるだろ？」<br />
<br />
わざとはぐらかすような、茶化すようなそれにカッとなる。<br />
確かにいつもの自分ならば、とてもこんな言い方はしないだろう。<br />
<br />
尤も、それは何でも出来る優等生の&rdquo;堂本翼&rdquo;のときだけだ。<br />
本来の自分はもっと粗野で感情的だと思っている。ことあいつに関しては、その制御が出来なくなるくらいに。<br />
<br />
レンズの奥から睨みつけると、溜息を一つ落として巧が手元の書類を机に置いた。<br />
そして、同じく剣呑な視線をぶつける。<br />
<br />
<br />
「&hellip;お前に非難される謂れはないんだがな」<br />
「なんだと&hellip;っ！聖人が急に可笑しくなったんだぞ、何もない訳ないだろ！」<br />
我慢できなくなり、ガタンと音を立てて立ち上がる。<br />
衝撃でコーヒーのカップが大きく揺れた。<br />
<br />
昨日の、安心しきった聖人の横顔が目に浮かぶ。<br />
本来それを向けられていたのはオレだったのに、そこにはオレはいなかった。<br />
これまでの立ち位置を奪ったのは――こいつだった。<br />
<br />
それだけで、この怒りの理由には十分すぎるほどだ。<br />
<br />
<br />
巧は書類をファイルに仕舞うと、同じように立ち上がった。<br />
真正面から対峙する。<br />
<br />
「俺は聖人が好きだ。だから告白した。それにあいつは、誰とも付き合っていない。&hellip;この状況で、何故お前から怒られる必要があるんだ？」<br />
「&hellip;っ」<br />
<br />
<br /><br /><a href="http://liebe.yamatoblog.net/cuadrado%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA/fragile%20%EF%BC%8846%EF%BC%89%E3%80%80side-%20%E7%BF%BC" target="_blank">＊More…＊</a>]]>
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    <category>Cuadradoシリーズ</category>
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    <pubDate>Fri, 06 Sep 2013 17:13:25 GMT</pubDate>
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    <item>
    <title>fragile （45）　Side: 俊</title>
    <description>
    <![CDATA[ざらりとした不快な違和感。<br />
はっきりとした形ではないけれど確かに残るそれに、僕は居心地の悪さを感じていた。<br />
否、それは僕よりも彼だろう。<br />
そっと息を吐き出しながら、横目で見やる。<br />
<br />
一見すると冷静そのものの彼だが、瞳には明らかな苛立ちが覗いていた。<br />
機微が見えるくらいには、自分も親しくなれた証拠なのかもしれない。<br />
&hellip;原因は相変わらず、僕ではないのだけれど。<br />
<br />
<br />
目の前の聖人くんは一人で荷物を抱えてフラフラ歩いている。<br />
練習に出られない代わりに頭を使うのだと、マネージャーの撮った対戦相手の試合のDVDやノートをまとめて家に持って帰るのだという。<br />
嵩張るそれは結構な重さだというのに、彼は手助けを辞退していた。<br />
<br />
「なあ、聖人」<br />
「大丈夫だって」<br />
翼が言い終わる前に、聖人くんがにこりと笑って振り返る。<br />
どこが大丈夫なんだろう。だって先程から、何度も転びそうになっている。<br />
それでも彼は翼の手を借りようとしない。<br />
頑なな拒絶ではないのだけれど、それ以上の言葉を言わせない強さがあった。<br />
だから翼も、ただ睨むようにその背中を見守ることしかできないのだろう。<br />
<br />
<br />
ここ数日、2人のやり取りはこれまでの彼らを知る人なら目を疑うようなものだった。<br />
<br />
聖人くんが、翼のところへ殆ど近寄らないのだ。<br />
休み時間は当然のことで、昼食は僕が誘うから一緒に食べるけれど、終わるとフラリとどこかへ消えてしまう。<br />
帰りは部活に顔を出しているから会わなくて、一日で話す機会がぐっと減ってしまったのだ。<br />
<br />
彼らの間にはっきりとした喧嘩があった訳じゃない。<br />
現に、今日はこうして一緒に帰っている。<br />
しかし、以前のようななんでも分かり合えている雰囲気はなく、まるで知り合ったばかりのようなよそよそしさなのだ。<br />
<br />
だから、自然と僕と翼が2人きりになることが増えたけれど&hellip;。<br />
<br />
<br />
（&hellip;こんなの、嬉しくないよ）<br />
<br />
僕といるときの翼は、常に今みたいな顔ばかりだ。<br />
話し掛ければいつもの翼なんだけど、それは取り繕った表面上の彼に過ぎない。<br />
そんな彼が見たい訳ではないのに。<br />
<br />
<br />
僕は人懐っこい聖人くんしか知らないから、こんな風に素っ気ないだけで、凄く不安な気分になる。<br />
「聖人くん&hellip;どうしちゃったのかな」<br />
「&hellip;あいつがいいならいいんだろ」<br />
心にも思ってない科白を吐き捨てて、翼が鞄の取っ手を肩に掛け直す。<br />
（&hellip;違うよ）<br />
<br />
翼の嘘は僕にもすぐ分かった。<br />
こういうときの聖人くんは、ちっとも大丈夫なんかじゃない。<br />
心が、泣いているんだ。<br />
<br />
それを無理にでも隠し通そうとするから痛々しくて、翼じゃなくてもやきもきする。<br />
（&hellip;ああ、そうか）<br />
<br />
だから翼は、彼にあんなにも気を向けるんだ。<br />
こんなに心を占めて、目が離せない人――なかなかいない。<br />
<br />
<br />
「&hellip;僕、翼の気持ちが分かったかも」<br />
「は？」<br />
そんな場合じゃないのにくすりと笑うと、翼は目を丸くした。<br />
<br />
<br />
「あ&hellip;っ」<br />
「聖人！」<br /><br /><a href="http://liebe.yamatoblog.net/cuadrado%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA/fragile%20%EF%BC%8846%EF%BC%89%E3%80%80side-%20%E4%BF%8A" target="_blank">＊More…＊</a>]]>
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    <category>Cuadradoシリーズ</category>
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    <pubDate>Fri, 06 Sep 2013 15:06:23 GMT</pubDate>
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